
こんにちは。ベビーベッド用品宅配レンタル専門店の小池です。
あなたの赤ちゃんはよくしゃっくりをしますか?
抱っこをしている赤ちゃんが急に体をビクッと振るわせると「あらら~。またしゃっくりなの?」と、かわいらしく思うのではないでしょうか?
もちろん、そのしゃっくりがすぐに治まれば問題ないのですが、しゃっくりが長い期間止まらなかったり、その頻度が多かったりするとさすがに心配になってきます。
そこで、この記事では、そんな心配事を解消するために、しゃっくりの仕組みや原因、止め方について徹底的にまとめました!
初めに、目次をよく見て、読みたい項目をクリックしてください。
1.意外と知らないしゃっくりの仕組み
[toggle title=”クリックすると詳しい解説を読めます!”]
しゃっくりの4つの原因
あなたは、しゃっくりの原因って何だか知っていますか?
普段は意識していないけど言われるときになりますよね(^^)
もったいぶらずにお話しすると、しゃっくりの原因は、「横隔膜の痙攣」です。しかし、なぜ横隔膜が痙攣するのか?というとその原因は、明確にはわからないのです。
医学がここまで発展した現代でも原因がわかっていないというのは、意外に思うかもしれませんね。
でも、ただ原因がわからない!ではあまりにも寂しいですよね。
そこで、横隔膜の痙攣の原因として考えられている4つの節を紹介していきます。
原因1.肺や胃腸などの温度変化
しゃっくりの原因の1つして、肺や胃腸などの急激な温度変化が影響していると考えられています。肺や胃腸などの温度変化が横隔膜を冷やしたり、横隔膜の痙攣を誘発する神経に刺激を与えることでしゃっくりが始まると考えられているのです。
私たちの日常生活に換算すると、次のような行動が肺や胃腸などへの刺激となりますね。
- 熱いものを飲み込む
- 冷たいものを飲み込む
- タバコの温かい空気を吸う
- 温かいお酒、冷たいお酒を飲む
- 急に冷たい水を浴びる
- etc
原因2.肺や胃腸などの拡張
また、肺や胃腸などの拡張もしゃっくりの原因の1つとされています。こちらも、「原因1. 肺や胃腸などの温度変化」と同様に横隔膜や、横隔膜の痙攣を誘発する神経への刺激により、しゃっくりを誘発させていると考えられています。
私たちの日常生活に換算すると、次のような行動が肺や胃腸などへの刺激になりますね。
- 暴飲暴食する
- 早食いする
- 一気飲みする
- 炭酸飲料を飲む
- お酒を飲む
- 激しく笑う、大きく咳をする
- タバコを吸う
- 香辛料などの刺激物を摂取する
- etc
この他にも、鼻咽部、食道、舌咽神経、心臓、尿道系への刺激もしゃっくりの原因になるといわれています。難しい言葉がたくさん出てきて混乱してしまいましたか?紹介した言葉を覚える必要はないので安心してください!(^^)!
伝えたかったことは、「しゃっくり原因は1つではなく、体中のあらゆる刺激を敏感にキャッチしておこる生理現象である。」ということです。
原因3.ストレス
しゃっくりの原因は、体への刺激だけでなく、ストレスから起こる場合もあります。このようなしゃっくりを心因性しゃっくりと言います。人間生きていれば誰でもストレスを感じることはありますが、赤ちゃんのしゃっくりの原因がストレスということは、ほとんどなさそうです。
原因4.病気
しゃっくりは、普通にしていればすぐに治まります。しかし、48時間以上しゃっくりが続く場合は、病気が原因となっていることもあるので注意が必要です。
赤ちゃんのしゃっくりが48時間以上止まらない場合は、本記事内の「7.もしかして病気?こんな症状がでたら病院へ」を参照してください。
このように、一口にしゃっくりと言っても様々な原因が考えられるのですね。でも、これだけ原因が多いと少し混乱してしまいます。
しゃっくりした時に体の中で起こっている事
しゃっくりの原因については理解できたでしょうか?
次は、しゃっくりが起こった際に、体の中ではどんな動きが起こっているのかをお話していきます。
実は、しゃっくりをするときには、次の4つの動作が同時に起こっているのです。
- 横隔膜の痙攣
- 外肋間筋(がいろっかんきん)の痙攣
- 前斜角筋(ぜんしゃかくきん)の痙攣
- 喉の声門を閉じる
この4つの動作のうち、1~3は、横隔膜、外肋間筋、前斜角筋は、息を吸うときに使う筋肉のことです。しゃっくりの仕組みは意外と複雑なのですね。
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補足:しゃっくりを意識的に止められない理由
上で紹介した4つの動作は、延髄からだされる不随意運動なので、私たちの意思とは無関係に行われてしまうのです。だから、意識的にしゃっくりを止めることはできないのですよ。
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しゃっくりの疑問1.なんで体がビクつくの?
次は、しゃっくりをすると、なんで体がビクッと動くのかを解説していきますね。しゃっくりをすると、横隔膜や外肋間筋などの息を吸うための筋肉が急激に収縮します。その結果として下図のように、
- 横隔膜が下がる
- 肋骨が開く
という動作が急激に起こるので、体がビクッとなるのですよ。また、この時、肺が広がるので無意識に息を吸い込んでもいるのです。
しゃっくりの疑問2.なんで喉からヒックと音がなるの?
次は、しゃっくりをしたときに、喉からヒックという音がなる理由を解説していきます。しゃっくりをすると、次の動作が同時に起こることはすでにお話ししましたね。
- 息を吸うための筋肉(横隔膜、外肋間筋、前斜角筋など)が収縮する
- 声帯が閉じる
この際に、無意識に「息を吸う」+「声門が閉じる」という動作が起こるので、狭くなった声門に空気が流れ込み「ヒック」という音が鳴るのです。
しゃっくりの際に大きな音がなってしまう人は、他の人より息を吸うための筋肉が強く収縮していたり、声門がより狭くなっているのですよ。
これで、しゃっくりで体がビクつく理由と、ヒックという音がなる理由がわかったのではないでしょうか?うんちくとしても使えるので、しゃっくりをしている友達を見かけたら教えてあげてくださいね(^^)
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2.なぜ赤ちゃんは頻繁にしゃっくりをするのか?
しゃっくりの仕組みを理解したところで、次は、赤ちゃんが頻繁にしゃっくりをする理由についてお話していきます。
赤ちゃんがしゃっくりをする生理的な意味とは?
お母さんのお腹の中でもしゃっくりをする?
実は、赤ちゃん(胎児)は、お腹の中にいるときからしゃっくりをすることを知っていましたか?早い子だと妊娠20週(5カ月)頃からしゃっくりを始めるそうです。
しゃっくりの開始時期やその頻度は個人差があり、しゃっくりをよくする赤ちゃん(胎児)もいれば、ほとんどしない赤ちゃんもいます。
長期間しゃっくりが止まらないと心配するお母さんもいますが、成長の一環と捉えて、あまり神経質になりすぎないようにしてくださいね。
そして、肝心な赤ちゃん(胎児)がしゃっくりをする理由についてですが、実のところを言うと、はっきりわかっていないのです。有力な説としては、次の2つがあります。知識として知っておいてください。
胎児はしゃっくりで異物を除去している?
赤ちゃんが、まだお母さんのお腹の中にいる時に、羊水の中に混ざっていた異物が、鼻や喉につまることがあります。この異物を除去するためにしゃっくりをしていると考えられているのです。
横隔膜を痙攣させ、異物を吸い込み、その際に異物が肺に入り込まないように声帯を閉じます。この一連の運動がしゃっくりだと考えられています。
しゃっくりは生まれた後の呼吸の練習?
このほかには、胎児が生まれ落ちた後の呼吸の練習をしているという説もあります。しゃっくりをすることで吸気筋を鍛えていると考えられているのですよ。
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補足:成人のしゃっくりは無意味?
胎児がしゃっくりをする理由は、上記で解説した通り、
- 異物の除去
- 生まれた後の呼吸の練習
と考えられています。しかし、生まれ落ちてからのしゃっくりには、私たちが生きていく上で何ら有用な働きはしていないのです。なんともはた迷惑な生理現象ですね。
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赤ちゃん(新生児~乳児)のしゃっくりが多い理由
生まれたての赤ちゃん(新生児~幼児)は、大人である私たちと比べると頻繁にしゃっくりをします。
このほかにも、「しゃっくりが止まりにくい。」「1回1回のしゃっくりの間隔が短い。」といった特徴があります。ここでは、なぜ赤ちゃん(新生児~乳児)のしゃっくりには、そのような特徴があるのかを解説します。
胎児のころの名残
赤ちゃん(新生児~乳児)が頻繁にしゃっくりをする理由は、胎児の時に、異物を除去するために行っていたしゃっくりの名残だと考えられています。
生まれたばかりの赤ちゃんの体は、まだまだ未発達なので、もしかしたら、吸気筋を鍛えるためにしゃっくりをしているのかもしれません。
横隔膜が未熟なのですぐしゃっくりをする
生まれたての赤ちゃん(新生児~乳児)の体は、成長過程にあるので、横隔膜もまだまだ未熟です。なので、ちょっとした刺激でも横隔膜が痙攣し、しゃっくりをしてしまいます。
しゃっくりが止まらずに長引いてしまう理由も横隔膜が未熟だからです。成長とともに赤ちゃんのしゃっくりは治まるので安心してくださいね。
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補足:赤ちゃんのしゃっくりはいつからいつまで?
赤ちゃんがしゃっくりを始めるのは、お母さんのお腹の中にいる妊娠5ヶ月ごろです。そのしゃっくりは、生まれた後も続き、生後0~6ヶ月は、頻繁にしゃっくりをします。
体幹の成長とともにしゃっくりの頻度は、少なくなり、1年ほどで治まる赤ちゃんが多いようです。
もちろん、個人差はあるので1年たってもしゃっくりがおさまらない赤ちゃんもいます。なので、「うちの子は、1歳過ぎてもよくしゃっくりをする!」と神経質になりすぎないでくださいね。
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赤ちゃんの1回1回のしゃっくりの間隔が短い理由
赤ちゃんのしゃっくりの1回1回の間隔は、大人と比べるとはやいですよね。その原因は、筋肉の動きと関係があるようです。
赤ちゃん(新生児~乳児)の心拍数の正常値は、120~140回/分、呼吸数は、40~50回/分と言われています。成人と比較してみると次のようになります。
表:新生児と成人の心拍数、呼吸数比較
心拍数(回/分) | 呼吸数(回/分) | |
---|---|---|
新生児 | 120~140 | 40~50 |
成人 | 70 | 16 |
表からもわかるように、赤ちゃん(新生児~乳児)の心拍数は、成人のおよそ、1.9倍、呼吸数は、2.8倍にも及びます。なので、赤ちゃん(新生児~乳児)は、大人に比べて筋肉が活発に動いているのが明らかです。
しゃっくりを引き起こす横隔膜も筋肉なので、筋肉が活発に動いている赤ちゃんの1回1回のしゃっくりの間隔は短いのですね。
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補足:赤ちゃんの心拍数や呼吸数が多い理由
赤ちゃんの心拍数や呼吸数が多い理由は、筋肉の未発達が原因です。例えば、心臓は筋力が不足しているため、血液を全身に回すポンプとしての力が弱く、短時間で何度も血液を送り出す必要があるのです。
呼吸数が多い理由も同様で、赤ちゃんは、酸素消費量が多いにもかかわらず、1回1回の呼吸で取り込める空気の量が少ないので大人と比べると呼吸数が多くなるのです。
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しゃっくりが多くても問題はなし!
はじめての子育てで、赤ちゃんが頻繁にしゃっくりをすることを知らなかったりすると、「こんなにしゃっくりが多いのはうちの子だけ?」と心配になるお母さんがいます。
ですが、これまでも説明した通り、赤ちゃんは、体が未発達なのでしゃっくりをしやすいのです。しゃっくりを頻繁にするからと言って、特別問題があるわけではありません。安心してください。
実は、しゃっくりをしている赤ちゃんは苦しくない!
しゃっくりをしている赤ちゃんを見ると、「何とかして止めてあげたい!」と思うのが親の常です。ですが、赤ちゃんのしゃっくりは、それほど苦しくないといわれています。
また、赤ちゃんがしゃっくりで苦しんでいるかどうかは、表情を見ればわかるので、泣き叫んだり、表情をゆがめていない限りは、苦しくはないはずです。
3.赤ちゃんがしゃっくりはじめる7つの原因
しゃっくりは、自然におこることもあるし、原因があって起こることもあります。ここでは、どんな行動がしゃっくりの原因となるのかをまとめました。
※生まれたばかりの赤ちゃんは、ちょっとした刺激がきっかけですぐにしゃっくりをはじめるので、原因を突き止めるのは難しいといわれています。
授乳やミルクを飲む
赤ちゃんは、母乳やミルクを飲むと消化のために、胃や食道が活発に動き出します。これは、人間なら誰にでも起こる生理現象なのですが、横隔膜が未発達である赤ちゃんは、たったこれだけの刺激でも、しゃっくりの原因になってしまうのです。
ただ、このしゃっくりは、どうしようもないのです。食べなければ赤ちゃんは育ちませんからね。赤ちゃんの体の成長と共に徐々に治まっていくので、温かく見守りましょう。
授乳やミルクと一緒に空気も吸い込んだ
また、ミルクを飲む際に一緒に空気を飲み込んでしまうこともしゃっくりの原因となるようです。「体に入り込んだ空気を外に出そうとする体内の動きがしゃっくりの原因になる」という考え方や、「胃に入り込んだ空気が横隔膜を圧迫することでしゃっくりが起こる」という考え方もあります。
哺乳瓶でミルクをあげるときには、寝かせた状態の赤ちゃんに対して、哺乳瓶を45度傾けてあげてください。この姿勢にすることで、赤ちゃんがミルクと一緒に空気を吸い込みにくくできますよ。
冷めたミルクを飲む
赤ちゃんの体温変化もしゃっくりの原因になると考えられています。冷たいミルクが胃に入ることで、胃が冷えてしまいます。そうすると、胃の近くにある横隔膜も冷やされて、横隔膜が収縮し、それが、しゃっくりにつながるのです。
オムツが濡れて体が冷えた
オムツが濡れてしまうことも、しゃっくりの原因になります。濡れたオムツにおしりが接することで徐々に体温が奪われます。体温が下がると、横隔膜の温度も下がり、その結果、横隔膜が収縮して、しゃっくりがはじまります。
お母さんの母乳(食事)と赤ちゃんの相性が悪い
母乳で赤ちゃんを育てている場合、お母さんの食事や飲み物がしゃっくりの原因になることもあるのです。なぜならば、母乳には、お母さんが日ごろ口にしている食べ物の成分も含まれるからです。
お母さんが普段食べている食品と赤ちゃんの相性がよくなかったり、アレルギーを持っていると、しゃっくりが起こることもあります。
授乳後に毎回しゃっくりをするようでしたら、アレルギー検査をしてもらいましょう。血液検査で一度に複数のアレルギーを調べることができますよ。
何かにびっくりした
すごく直接的ですが、赤ちゃんが何かにびっくりした拍子に横隔膜が刺激され、しゃっくりがはじまることもあります。赤ちゃんには、優しく接してあげるようにしましょう。
薬が原因になることも
薬の副作用が原因でしゃっくりがはじまることもあります。刺激の強い薬であったり、飲ませる薬の量が多すぎたりすると、体がびっくりしてしゃっくりをしてしまうのです。薬を飲んだ後に、しゃっくりが始まる場合は、その節をお医者さんに伝えてください。
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補足:大人がしゃっくりをする原因
大人がしゃっくりをはじめる原因も明確には解明されていません。有力な説としては次のようなものがあげられています。参考知識として知っておいてください。
- 横隔膜への刺激
- ストレス
- 肺炎や気管支喘息などによる内臓への刺激
- 脳卒中やアルコール中毒など病気
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4.赤ちゃんのしゃっくりを予防する3つの対策
しゃっくりは、無理に止めたり、過剰に予防する必要はありません。どの赤ちゃんにもある生理現象です。
でも、あまりにしゃっくりの頻度が多くてどうしもて気になるというお母さんは、しゃっくりの予防策を取ってみましょう。
授乳方法に気を付ける(哺乳瓶)
赤ちゃんのしゃっくりの多くは、授乳後に始まります。その原因は、ミルクを飲んだことよる胃や食道の活性化が原因となることもあれば、ミルクと一緒に空気を吸い込んでしまったことが原因になることもあります。
胃や食道の活性化は、どうしようもないのですが、胃に空気を入り込むことを防ぐことはできますよね?哺乳瓶でミルクをあげる際は次の点に気を付けてみてください。
哺乳瓶を45度に傾ける
哺乳瓶でミルクを飲む際に、できる限り、空気を一緒に吸い込まないようにしてあげましょう。哺乳瓶の角度を45度にしてあげることで、余分な空気を吸い込むことを防げますよ。
ミルクが出る量の少ない哺乳瓶を使う
乳首の穴のサイズが小さい哺乳瓶を使うことで、ミルクの出る量が少なくなります。それにより、少しずつしかミルクが飲めないので、胃や食道への刺激が抑えられ、しゃっくりが起こしにくくできる可能性があります。
また、生まれたばかりの赤ちゃんに穴の大きい乳首を使うと、弱い力でミルクを飲むことになれてしまいます。すると、母乳を飲むのに必要な吸う力がつきません。新生児には、なるべく小さい穴の乳首を選ぶようにしてください。
授乳方法に気を付ける(母乳)
母乳をあげる際に、おっぱいと加える口の隙間をできるだけなくすことで、赤ちゃんが空気を吸い込むことを防げます。
空気を吸い込むことがしゃっくりの原因の一つと考えられているので、母乳を与える際は、なるべく隙間をなくすように注意してください。具体的には、次の2点に注意してみてください。
- 赤ちゃんの口がアヒル口になるように、乳輪部分まで加えさせる。
- おっぱいに対して真っすぐ口をつける。
体を温める
しゃっくりは、横隔膜が冷えることでも起こります。赤ちゃんの体を温めてあげたり、周辺温度を調節することで、しゃっくりをおさえられるかもしれません。
5.赤ちゃんのしゃっくりを止める7つの方法+α
ここまでも話してきたように、しゃっくりを無理やり止める必要はありません。しゃっくりを見守ることも大切です。
ですが、知識としてしゃっくりを止める方法を知っておくのは悪いことではありません。
ここでは、しゃっくりに止めるのに効果的な7つの方法を紹介します。
母乳、ミルクや湯冷ましを飲ませる
温かいミルクや湯冷ましを飲ませて、赤ちゃんの体温をあげてあげることで、しゃっくりがおさまるようです。でも、母乳やミルクを飲ませることで消化器官が活性化して、それがしゃっくりの原因ともなるので、何か矛盾を感じますね。笑
母乳やミルクは、しゃっくりが始まる原因になることもあれば、しゃっくりを止めるきっかけになることもあるのです。
げっぷをさせる(背中のマッサージ)
多くの赤ちゃんは、授乳中に空気も一緒に吸い込んでしまいます。胃にたまった空気を出そうとする動きがしゃくりの原因という考えもあります。授乳後にしゃっくりが始まった場合は、背中をトントンと叩いて、げっぷを促してあげましょう。
オムツを替えてあげる
赤ちゃんは、濡れたオムツに体温を奪われることで、横隔膜が刺激され、しゃっくりをはじめると考えられています。濡れたオムツを交換してあげることで、おむつに体温を奪われることを防ぎます。また、赤ちゃんからしても濡れたオムツをしているより、きれいな乾いたオムツをはくほうが気持ちいいですよね。
体やみぞおち周辺を温めてあげる
体の温度変化は、横隔膜周辺への刺激になるのでしゃっくりを誘発します。体やみぞおち周辺を手でさするなどして温めることでしゃっくりを抑えてくれることもあります。冬場など赤ちゃんの体が冷えやすい時期に試してみてください。
具体的には、お風呂に入れてあげる。温かいタオルで赤ちゃんの体を包んであげる。などの対策が可能ですね。
うつぶせに寝かせる(要注意)
赤ちゃんをうつ伏せにすると、頭をあげようとすることに集中するので、気が紛れてしゃっくりが止まることもあるようです。また、赤ちゃんをうつ伏せにすることで、背筋が鍛えられるので、首のすわりや寝返りなどが早くなりますよ。
ただし、赤ちゃんをうつ伏せにする際は、お母さんがそばにて様子を見ながら行ってくださいね。赤ちゃんが嫌がっているのに無理やりうつ伏せにするのも良くありません。
笑わせてあげる
うつ伏せにするのと同じで、赤ちゃんを笑わせてあげるのも、しゃっくりから気を紛れさせる方法の1つです。赤ちゃんを笑わせるコツは、わかりやすく大きな動きをしてあげることです。
恥ずかしがらずにオーバーリアクションで赤ちゃんを笑わせてあげましょう。他にも、くしゃみをする、紙を破る、など赤ちゃんを笑わせるための必殺技も使ってみてくださいね。
足のツボを刺激する
足の甲には、横隔膜のツボがあります。左右両方の足にあるツボです。このツボを中央から外側にさするように刺激してあげてください。この際に、力は強くなくて大丈夫ですよ。横隔膜が刺激されることでしゃっくりが止まることもあります。
赤ちゃんの成長を待つ
最後は、特別な手段というわけではなく、ただただ赤ちゃんの成長を見守ってあげましょう。しゃっくりとは、これまであかちゃんがあなたのお腹の中で生きてきた証です。成長につれ体や横隔膜が発達すれば自然としゃっくりは治まるので安心してください。
6.これはNG!赤ちゃんにおすすめしない5つのしゃっくりの止め方
ここでは、赤ちゃんのしゃっくりを止めるにあたり、おすすめしない方法をまとめていきます。大人のしゃっくりを止めるときにはオッケーでも、デリケートな赤ちゃんには、やめた方がいい止め方です。基本的な考え方は、「赤ちゃんがされたら嫌なこと」をしないです。
驚かせる
大人のしゃっくりを止める方法として最もよく聞かれるのが「驚かせてもらうこと」です。びっくりすることで、異常を起こしていた神経が刺激され、しゃっくりが止まることは、可能性としては十分にありえます。
しかし、何の知識もない赤ちゃんをいきなり驚かせるのはNGです。びっくりして、泣き始めてしまうでしょう。最悪の場合、赤ちゃんがあなたに恐怖心をいだいてしまいます。赤ちゃんのしゃっくりの止め方は、「優しく」が基本です。
泣かせる
赤ちゃんを泣かせて、しゃっくりから気を紛らわせることで、しゃっくりが止まることがあるようです。しかし、むやみに赤ちゃんに不快な思いをさせる理由はどこにもありません。
無理やり泣かせるくらいなら、そのまましゃっくりをさせておいた方がよほど優しいです。もし、どうしてもしゃっくりと止めたいなら、泣かせるのではなく、笑わせることで気を紛らわさせてあげましょう。
くしゃみをさせる
赤ちゃんにくしゃみをさせることで、異常をおこしていた神経が刺激され、しゃっくりが止まる可能性は十分にあります。しかし、赤ちゃんの鼻の粘膜は、とても弱いので刺激することが損傷のきっかけになります。
また、そもそもの話ですが、頼んでもいないのにティッシュなどで鼻をコチョコチョされたら嫌ですよね?意思表示のできない赤ちゃんの鼻を刺激してくしゃみをさせるのは、赤ちゃんにとって不快以外の何物でもないのでやめましょう。
舌を引っ張る
しゃっくりを止める方法の1つとして「舌を引っ張る」というものがあります。乾いたガーゼなどで喉をつまみ、強く引っ張ることで、喉の奥の神経を刺激され、しゃっくりを止まると考えられています。
ただし、赤ちゃんは、下を引っ張ることでしゃっくりが止まることを理解していません。何も知らない状態で、いきなり舌を引っ張られたら不快感を感じ泣き出してしまうでしょう。赤ちゃんの舌を無理やり引っ張ることはやめましょう。
耳押し法
人差し指を両耳に入れて、30秒~1分程度強く押すことでしゃっくりが止まるそうです。医学的根拠もあり、テレビ等でも取り上げられた方法です。理屈としては、「耳の奥にある迷走神経を間接的に刺激することでしゃっくりを止める効果が期待できる。」というものです。
ただ、こちらに関しても赤ちゃんは、全く理解していません。また、赤ちゃんに対して痛みを感じるほど強く耳を押すのは気が引けますよね。なので、この方法もおすすめしません。
7.もしかして病気?こんな症状がでたら病院へ
赤ちゃんは、未発達なこともあり、ちょっとした刺激でもしゃっくりをはじめます。だから、「赤ちゃんのしゃっくりは、そこまで気にする必要はありません。」ということを伝えてしきました。しかし、それにも例外はあります。もし次のような症状がでたら、近くの病院で診察してもらって下さい。
しゃっくりが48時間以上続く
しゃっくりには、継続時間に合わせて
- 吃逆発作(きつぎゃくほっさ)
- 持続性吃逆(じぞくせいきつぎゃく)
- 難治性吃逆(なんじせいきつぎゃく)
の3種類があります。
しゃっくりの種類 | 継続時間 |
吃逆発作 | 48時間未満 |
持続性吃逆 | 1カ月未満 |
難治性吃逆 | 1カ月以上 |
私たちが普段しているしゃっくりは、吃逆発作といい、48時間以内に収まることがほとんどです。ですが、48時間以上続く、持続性吃逆や難治性吃逆の場合は、なにかしらの病気にかかっている可能性があるので病院で診察を受けさせてあげてください。
また、48時間以上しゃっくりが続いたとしても9割がたは、治療可能なので安心してください。
過度なおう吐やよだれでて苦しそう
通常、私たちの口から取り入れた食べ物は、食道を介して胃まで運ばれます。この「食道→胃」の流れは一方通行であり、通常「胃→食道」へ流れることはないのです。
ですが、体の未熟な赤ちゃんは、食道と胃を分ける筋肉の力も弱いため、胃から食道への逆流が起こりやすくなっています。このような状態のことを胃食道逆流症というのですが、これが原因で、胃酸が食道に逆流して炎症を起こしてしまうのです。
赤ちゃんのしゃっくりの原因が、胃食道逆流症による食道の炎症の場合もありますので、過度なおう吐や酸っぱい匂いのするよだれがたくさん出るようであれば、病院での診察をお勧めします。
あなたが心配で仕方がない場合
最後、こちらは、赤ちゃんのしゃっくりの症状とはあまり関係はありません。ただ、あなたが、赤ちゃんのしゃっくりが心配で仕方がない場合は、病院に足を運び専門家に診てもらいましょう。
赤ちゃんを心配し続けることは、あなたのストレスの原因となり、それは、まわりまわって赤ちゃんにも悪影響を及ぼします。もし、心配事があるのであれば放っておかないでお医者さんに相談しましょう。
相談さえしておけば
- 放っておいても良いしゃっくりなのか?
- 治療が必要なしゃっくりなのか?
がはっきりするので、あなたの心も安心するはずです。赤ちゃんがすくすく成長するためには、あなたの心のケアも必要不可欠なのですよ。
8.小ネタ:しゃっくりギネス記録
最後にちょっと小ネタを挟みます。なんでこのような話をするのかというと、しゃっくりにそこまで心配する必要はないよ!ということを伝えるためです。
実は、世界にはしゃっくりに関するギネス記録が存在します。記録保持者は、アメリカ人のチャールズ・オズボーンさんです。彼は、なんと、1922年から1990年までの68年間にわたり、4億3千万回以上のしゃっくりをしていたと推定されています。また、彼は、しゃっくりをしていた68年間、普通に社会生活を送っていたそうです。
そして、注目なのが、彼の亡くなられた年齢です。彼は、68年間もしゃっくりをし続けたわけですが、97歳というご長寿だったのですよ。
こういった事実を知ると、「しゃっくりしていても健康に生きられる!」ということがわかりますね。
9.まとめ
この記事では、
- 意外と知らないしゃっくりの仕組み
- なぜ赤ちゃんは頻繁にしゃっくりをするのか?
- 赤ちゃんがしゃっくりをはじめる7つの原因
- 赤ちゃんのしゃっくりを予防する3つの対策
- 赤ちゃんのしゃっくりを止める7つの方法+α
- これはNG!赤ちゃんにおすすめしない5つのしゃっくりの止め方
- もしかして病気?こんな症状が出たら病院へ
- 小ネタ:しゃっくりギネス記録
についてお話しさせていただきました。
最後にお伝えしたいのは、しゃっくりのそこまで神経質になりすぎないでくださいということです。しゃっくりとは、誰にでも起こる生理現象であり、体の未発達な赤ちゃんにとっては日常なのです。私たちは、どっしりと構えて、あかちゃんのしゃっくりとにこやかに付き合っていきましょう。
ただし、48時間以上続くしゃっくり、おう吐やよだれの伴うしゃっくり、あなたが心配で仕方がない場合などは、さっさと病院にかけつけて、ストレスの原因を解消してしまいましょう。あなたと赤ちゃんの両方が健康でいることが一番大切なことですからね(*^-^*)